第56回 第58回

随想第57回

和田政宗 夜の街を活用し景気を強く 参議院議員 和田 政宗

本年、宮城県社交飲食業生活衛生同業組合の顧問に委嘱いただきました。御礼を申し上げますとともに、業界の発展のために景気回復、経済成長を成し遂げる政策をしっかりと実現をしてまいります。

アベノミクスにより景気低迷から回復、成長への道のりは着実に進んでいると思いますが、好景気を実感できるかと言えば、地方を中心にまだまだであると思います。こうした時期だからこそ、一段上の規制緩和を行い、好景気につなげていかなければなりません。特に注目すべきは夜から深夜帯の時間であると考えます。

昨年より自民党においては、夜間の時間活用を目指した「時間市場創出推進議員連盟」(会長・河村建夫元官房長官)が活発な議論をし、中間提言を先頃官邸にも提出いたしました。通称「ナイトタイムエコノミー議連」と呼ばれ、風俗営業法などで種々の規制をされている夜間時間帯を内需のみならず外国人観光客も視野に入れ、規制緩和によって活用しようというものです。

特に、外国人観光客からは「日本は深夜まで営業する娯楽施設、交通機関が少なく、夜が楽しめない」という声が挙がっており、バーやクラブの深夜営業の規制はこのままでいいのかという視点は重要です。

法律においては、バーやクラブ、麻雀店は、性風俗産業と同じく風俗営業法で規制されており、そもそも同じ法律でよいかとの議論があります。そして、バーやクラブの深夜帯の営業については、我々の働き掛けも実り平成27年の風営法改正で各都道府県の条例によって認めることが出来るとなりましたが、実際はほとんど実現されていないのが現状です。

ナイトタイムエコノミー議連では、都道府県条例による対応が進まないようであれば再度の法改正も視野に入れています。

深夜帯の時間はこれまでほとんど手が付けられてきませんでしたが、この時間帯を活用できれば、東京だけでも1兆円以上の経済効果が生まれるという試算もあります。

働き方も多様となったうえ、外国人観光客の誘客を考えれば、深夜帯の営業をいたずらに規制するのではなく、鉄道・バスの24時間運行など条件も整備し活用していくのがこれからの姿であると考えます。

議連では、観光庁を中心とした推進組織作りを目指しており、今年中をめどに官民一体の「24hour Japan推進協議会」(仮称)を設立し、モデルエリアでの実証実験を進める予定です。

皆が健全に楽しめる夜間から深夜帯にかけての時間市場創出に向け、私も協力の推進の一翼を担ってまいります。

次回は日本建築家協会副会長、日本建築家協会東北支部長 鈴木弘二氏