今回、熊谷育美さんからのバトンを受けて随想「絆」コーナーに筆を執ることになりました、仙台ターミナルビルの三浦と申します。
ご依頼を受けて、改めて「絆」を辞書で調べてみますと「馬・犬・鷹等を繋ぎ止める綱、転じて断とうにも断ち切れない人の結びつき」とあります。東日本大震災以降は「人と人との支え合いや助け合い」を指すようになっています。
となりますと、私は人前でお話しするほど主体的に支え合いや助け合いをしていると言えるわけでもございませんので、「絆」≒「結びつき」≒「仲間」と解釈し書いてみたいと思います。
私は今年還暦を迎えました。60年も生きれば多くの仲間に巡り合うことになります。
仕事上の仲間も沢山出来ます。しかし、この仕事の仲間は、その職から離れると自然と足が遠のく「うたかた」のものと言っても過言ではありません。言葉にすると何とも虚しいけれど現実はそうなんだと思います。
しかし趣味の仲間はそうではありません。私は山遊び(登山)・海遊び(釣り)・川遊び(鮎漁)の趣味があり、それぞれに仲間がいます。この仲間は熱い繋がりで結びついていて、正にこれが「絆」だと思っています。
私が学生時代(今から40年も前)に欠かさず見ていたTV番組に「俺たちの旅」があります。その中での友情や青春群像が、その後私が仲間と付き合っていくうえで大きく影響しています。(本ではなくテレビに影響されているなんて恥ずかしくて、とても大きな声では言えませんが・・・)
会社や仕事上の付き合いは、ある意味打算的かもしれませんが、趣味の登山を例にとれば、きついアップダウンのあとに頂に立った時の感動を分かち合う仲間は、打算を越えたまさに「俺たちの旅」なんです。
この仲間をこれからも大切にしていくことが、私にとっての「絆」そのものになっていくと思っています。
次回は東北観光推進機構 専務理事 兼 推進本部長 紺野 純一氏