第76回

随想第77回

代表理事 津川 登昭 地域の誇りを経済へつなぐ 一般社団法人チガノウラカゼコミュニティ
代表理事 津川 登昭

 広告制作会社勤務時代に立ち上げたチガノウラカゼコミュニティは、今年で7年目、独立専念してから3年目になります。私は塩竈市出身、多賀城市在住、広告会社時代は仙台へ勤務しておりました。勤務当時は大半を仙台で過ごしていたため、地元の祭りや地域文化からは遠ざかっておりました。震災をきっかけにした地元での活動に歓びを感じたことと、松島湾の真ん中、牡蠣漁師の友人の舟から見た眺めが「湾」という地形にそった活動のきっかけを与えてくれました。

 海からの視点は、陸で感じる《しばり》はなく、地形に沿った縄文からの歴史文化を強く感じ取ることとなりました。そして、湾でつながるコミュニティとして立ち上げた「つながる湾プロジェクト」は、「つながること」「絆」「コミュニティ」について深く考えるきっかけを与えてくれました。

 広告の手法とコミュニティ発想で、今まで「純米酒BAR」「せんコン〜仙台千人合コン」「東北食の力プロジェクト」などを仲間とともに立ち上げました。ローカルにこだわり、コミュニティを意識することで、広告の枠を超えた新しい力を生み出すことを学びました。

 現在取り組んでいる「塩竈の藻塩」「多賀城古代米しろのむらさき」や「みなと塩竈海保カレー」でも、プロモーションに留まらず、地域の文脈を活かすことで「地域の誇り」となっていることを実感しております。気づけば、明らかに過去とは違う広告の手法になっていて、受け入れられる度合いが格段に上がったことを感じています。特に「食」については、地域の歴史文化を踏まえることで、6次産業内のつながりだけではなく、食卓までをもつなぐ力があると感じております。

 松島湾に面する3市3町が、決して合併ではなくそれぞれの歴史文化を尊重したつながりによって生まれる力は、地域の誇りとなると同時に「地域の魅力となり、ずっと幸せに暮らせる地域になると信じております。

次回は多賀城味噌製造みそらの郷 代表 加藤真崇 様