第49回

随想第50回

中沢幸男 伊達政宗公生誕450年にちなんで 宮城県議会議員 中沢幸男

今年は初代仙台藩主として名高い伊達政宗公の生誕450年という記念の年に当たる。私は年を重ねるごとに、人というものの奥の深さに驚く機会が増えてきた。長年付き合ってきた人でも、ふとしたことに「この人はこんなこともできるんだ!」とすばらしい一面にあらためて気付くことが多く、かように人の評価ほど難しいものはない。自分の思い描いた勝手なイメージで人を判断してはいけないし、どんな人でも常に成長し変わっていくものだ。日常の精進を怠れば「あんな人たち」にも追い越されてしまう。

もとより私は浅学非才であるが、宮城県に生まれ育った縁で政宗公の偉業に接し、学ぶ機会には恵まれたと思う。誰でもいろいろな顔を持って当たり前とは言ったものの、政宗公ほど多くの分野で名を残した方は古今東西そう多くはいないのではないだろうか。

ある時は独眼竜の名で恐れられた戦国武将であり、またある時は土木、建築、都市計画、外交、産業、教育など様々な分野で指導力を発揮した類まれな政治家だ。そうかと思えばファッション界をリードする伊達者であり、優れた書や歌を残した文化人、そして芸術家でもある。「天は二物を与えず」とはこの方には当たらない。まさにスーパーマンだ。

男女の違いや世代を超えて、共通の話題があると話が弾む。宮城県では「伊達政宗公生誕450年記念プロモーション」と銘打ってイベントや研修会などを企画しているが、何よりもうれしいのはロゴマークのバッジを作ってくれたことだ。これひとつ付けているだけで政宗公の話題で盛り上がり、初対面の方でもすぐに気の合う友達になってしまう。政宗公は450年経っても人と人とを結びつける力をもっているのだ。

こんなこともできる政宗公だから、今も人々の心の中に生き続けていると言われるのだろう。記念の年をきっかけにして、これからもっと奥の深いところを探求していきたい。

次回は一般社団法人 日本音楽著作権協会 会長/作詞家 いではく氏